※画像をクリックすると詳細ページが開きます。
・・・・
昔、紙は空であり宇宙であったように思う。
今、私は何を選ぶだろうか?
何を空に、何を宇宙にするのだろうか?
紙から離れて、現れるもの。
私の求めは描くものだろうか?
それとも描くことだろうか?
私はずっと白い紙に対峙して
浮かび来るものを描きとめてきた。
対峙し制作するなかで、
透明な支持体に描いてみたいという欲求が
時々沸き起こり、
それが次第に強くなってきた。
紙から離れて、窓のように透明な板を茫漠と見つめて、
そこに浮かび上がってくるものを描いたら、
そこから何が見えるだろうか?
あるべきようわ、
私の求める答えの一つが
そこに見えてくるのかもしれない。
― かみのむこうに ―
日々の言葉より、 山口 健児