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都市の傍らに身を置き
水際をめぐり、画面と対峙する
日々をはじめ3年の月日が流れた
−水を巡る思索−モという言葉をつけての展示も
今回で5回目となった。
水を巡るさまざまな思い、
故郷を想起させる山間の川から始まり
次第に都市の川や水辺へと
見つめる視点が移行した。
興味はいつしか水自体よりも
みずから想起する
別の何かを追うようになってきたようだ。
表層から水底までの多層、深い川
湧水のように美しい透明な水
澱んで半透明な存在にもなりうる。
そこに言葉にならない何かが
存在するのではないかと感じた
思い返せば私は
水を媒介にして
岩を砕いた絵の具を使って画面に定着させている。
みずから離れてしまった人である自分にとり
忘れ去られてしまった何かを探り
体感するのに相応しいのかもしれない
人の忘れてしまった何かを
失ってしまったなにかを
描くことによって
違和感の在る限り探っていこう
そう強く思った。
—水を巡る思索— 日々の言葉より、
山口 健児
2005.11.